1. 現地の法律・会計・コンサルティングファーム
ウズベキスタンでのM&Aは、現地の複雑な法規制や商習慣の理解が不可欠です。そのため、実際の案件は、現地に強みを持つ専門家集団のウェブサイトが最も実用的な情報源となります。
以下のような企業のサイトを参照することをお勧めします。
- CMS Cameron McKenna Nabarro Olswang (CMS)
- 概要: 国際的な法律事務所で、中央アジアにおいて非常に強力なネットワークを持っています。タシュケントにオフィスを構え、ウズベキスタンを含む地域のM&A案件を数多く手がけています。
- サイト:
cms.law(国選択でUzbekistanを選ぶ) - 探すべき情報: 「Publications」、「Insights」、「Blog」セクションにあるウズベキスタン関連のレポートや記事。
- EY (Ernst & Young) Uzbekistan
- 概要: ビッグ4の一つであるEYの現地法人。会計、監査、税務、トランザクション(M&Aアドバイザリー)サービスを提供しており、市場の分析レポートを定期的に発行しています。
- サイト:
ey.com/ja_jp/uzbekistan - 探すべき情報: 「ニュースレター」、「レポート」、「インサイト」にあるウズベキスタン経済や投資環境に関する分析。
- KPMG Uzbekistan
- 概要: 同じくビッグ4の一角。M&Aのデューデリジェンスやバリュエーションなどのアドバイザリーサービスが強みです。
- サイト:
kpmg.com/uz/ja/home.html - 探すべき情報: 「Insights」、「Publications」にある市場調査レポート。
- GRATA International
- 概要: 中央アジアとカフカス地域に焦点を当てた国際的な法律事務所ネットワーク。ウズベキスタンにおいても老舗で非常に強い存在感があります。
- サイト:
gratanet.com(オフィス一覧からUzbekistanを選択) - 探すべき情報: クライアント向けのニュースレターや法規制アップデート。M&Aに関するセミナーの情報など。
- Advant Beiten
- 概要: ヨーロッパにルーツを持つ国際的法律事務所で、ウズベキスタンにもオフィスを構え、M&A案件を扱っています。
- サイト:
advant-beiten.com - 探すべき情報: 専門家のコラムやウズベキスタンに関する法律解説。
2. 政府系機関・投資促進機関
投資環境や政策、事業機会についての公式情報はこちらから得られます。
- 投資貿易省(Ministry of Investments, Industry and Trade of the Republic of Uzbekistan)
- 概要: 外国からの投資を促進するための窓口となる省庁です。投資可能なプロジェクトのリストや業界別の情報が公開されています。
- サイト:
miit.uz(ウズベク語、ロシア語、英語)
- Uzbekistan Investment Promotion Agency (UzInvest)
- 概要: 投資貿易省の下にある投資促進機関。外国投資家へのワンストップサービスを提供することを目的として設立されました。より実践的な投資情報を得られる可能性があります。
- サイト:
invest.gov.uz(英語あり)
検索のコツ
- キーワード: 日本語で「ウズベキスタン M&A コンサルティング」、「ウズベキスタン 投資 アドバイザリー」などで検索するよりも、英語で “Uzbekistan M&A”, “investment Uzbekistan”, “law firm Tashkent” などで検索すると、より多くの専門性の高い情報源が見つかります。
- LinkedIn: 上記で挙げた企業(例: “CMS Tashkent”, “EY Uzbekistan”)や、現地で働くM&Aコンサルタント、律師をLinkedInで検索すると、彼らがシェアしている最新の記事やニュースをフォローできます。
- ニュースサイト: ReutersやIntellinewsなどのビジネスニュースサイトでウズベキスタンをフィルターすると、最新のM&A案件のニュースをキャッチできます。
まとめ 残念ながら、「ウズベキスタンのM&Aだけ」に完全特化した単一のポータルサイトは存在しないのが実情です。しかし、現地の専門家組織(法律・会計事務所)のリソースと政府系機関の公開情報を組み合わせることで、必要な情報を集めることができます。実際の案件を考えられているのであれば、直接これらの専門事務所にコンタクトを取ることが最も近道です。
ウズベキスタンにおいて、M&A(合併・買収)に特化したいわゆる「ポータルサイト」は、現時点(2025年9月時点)では正式にそのような単一の専用プラットフォームとして知られていません。
M&A関連情報や支援が得られる主な手段
1. 専門法律事務所のウェブサイト
いくつかの法律事務所は、M&Aに関する詳細な情報やサービスを提供しています:
- PraeLegal Uzbekistan:M&Aトレンド・法制度・規制変更に関するインタビューや分析をLexologyに掲載 (praelegal.uz, Lexology)。
- Grata International:再編・M&Aにおける法的手続きや国家当局の承認(競争法上の前提承認など)について解説 (gratanet.com)。
- Azizov & Partners, LEGATE, PwC Uzbekistan, Kosta Legal, KPMG law などもM&A領域での支援サービス(合併・買収の法的支援、契約書策定、デューデリジェンスなど)を幅広く提供しています (azizovpartners.uz, PwC, KPMG Law, milditman.com, kostalegal.com, lertalegal.uz, legate.uz)。
2. 投資促進機関(IPA)などによる情報提供
ウズベキスタン 投資振興庁(Invest Uzbekistan)は、投資環境、特定プロジェクト、セクター別分析などを網羅した包括的情報を提供しています。M&Aに直結した取引情報ではありませんが、投資戦略に役立つ資料です (Invest Uzbekistan)。
3. 国家によるオンライン申請プラットフォーム
「Единый портал интерактивных государственных услуг(通称:EPIGU/MyGov)」は、事業者や法人が各種届出・認可申請をオンラインで行える政府の公式ポータルです。M&Aに関しては、競争法上の事前承認が必要な場合に、このプラットフォームなどを通じて申請・確認が可能です (ウィキペディア, MyGov – elektron davlat xizmatlari)。
まとめ:ポータルサイトの現状と活用方法
- ウズベキスタンには、今のところ「M&A特化型・情報一体型ポータルサイト」は存在しません。
- 代わりに、専門事務所の情報発信や、投資促進機関のレポート、政府のオンライン申請プラットフォームを組み合わせて活用するのが実務上の近道です。
今後のステップのご提案
- 特定業界・案件に強い法律事務所を特定・相談 → 法的条件、必要な承認手続き、リスク管理などが明確になります。
- Invest Uzbekistanなどのレポートで業界や投資動向を把握 → M&A戦略策定時の判断材料として役立ちます。
- EPIGU(MyGov)から必要な手続き(例:競争法の事前承認申請など)を行う → 手続きの電子化によって、迅速な対応が可能です。
もし、特定のセクター(たとえば「再生可能エネルギー」「銀行業」「化学」など)や具体的なM&A案件に焦点を絞って情報を探したい場合、その業界に専門に強い事務所や調査資料のご紹介も可能です。どうぞ遠慮なくお知らせください!



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